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 アメリカ在住で、『泰山木』編集部の米国支部長を拝命いたしま した私、はっとすると、英語だけの世界になってしまう環境におりますので、日本語を維持するためには努力が必要です。言葉も、使っていないと、「錆び」が生じてきます。
 日本人の友人をつくって大切におつきあいするように心がけておりますが、こちらに住んでいるせいでしょうか、考え方も大雑把。言葉も、なにか、あけすけな使い方になってしまいがちです。その中で、本当の日本語を維持するということは、やはり、限界があると感じていたわけです。
 そこで、片山さんが管理人を務めておられる立高16期のML(メーリングリスト)のメンバーに加えていただき、日本語用のコンピューターも買ってもらって、さぁ、始めるぞ、とばかりEメイルを書き始めました。
 ここで交わされる内容は、気象あり、お料理あり、詩も、彫刻も、絵画も、俳句も、和歌も、日本のビジネスマンの断片も、その都度たいへん多方面にわたっています。今まで、読む側、受け手だった自分が、その中に交ざって発信する側にだってなれるし、リアクションもいただき、また、さらに発想が広がります。

16期MLグループのトップページ
 これは、私にとって、驚きであり、感動でした。最初は、ML上 で友の使う言葉を、辞書を使ったり、直接うかがって勉強しました。自分の文も読み直して、間違いを見つけ、書き直して、投稿しておりました。皆さまの励ましに支えられて、まだまだ足りないけど、ずいぶん上達したと思います。
 少し忘れがちであった日本語が、早く書けるようにもなりました。例えば、今も「心がける」という言葉が出てこないで、「こころ、こころ、なんだっけかなぁ、その後は」と頭をめぐらしておりました。でも、書き進めているうちに、出てきました。どんどん、出てくるようになったのです。
 「着物は、着慣れることが大切」とどなたかもMLに書かれておりましたし、酒井さんの英語のご本のように、慣れることがいちばんなのですね。これもMLのおかげです。こんなに楽しく、広いジャンルの話題の中から、日本語のブラッシュアップをすることができて本当にありがたい。
 いつも、MLを開けるのが、楽しみです。今日は、どんな話題がやってくるのかなぁーと、わくわくします。まったく病みつきふうです。この誌面をお借りして、日ごろの感謝を、MLメンバーの皆様にお伝え申し上げます。
THANKS A LOT!!
ハンソン・若井千鶴 立高16期MLに参加して日本語を
たくさん思い出した。


MLの投稿例:早川氏
の美術解説シリーズ
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