平成７年１月１７日５時４６分、ドーンという音と共に身体が浮き、まるでトランポリン状態で目が覚めた。何か爆発したのか。何がおきたのか。すぐに子供達の部屋へ行こうとしてベッドを降りた途端、ユッサ、ユッサと横に大波のように揺れてたっていられず、床に座り込む。何も掴まる物がなく、右へ左へローリング。辛うじてベッドの上から夫が襟首を掴まえてくれて部屋の端まで転がるのは免れた。そこで初めて、地震なのだと実感した。
関東を離れて２０数年。関西には地震がないとの神話のもとに毎日を過ごしてきた私には信じられないことだった。揺れが収まって子供達の部屋へ。二人とも無事。母屋にいる義母は？ 真っ暗闇の中、懐中電灯を捜し駆けつける。母は部屋の隅に小さくなっている。行く手を家具で塞がれ、手をさしのべる術もない。やっと家具を乗り越えて助け出す。私 |
たちの寝室へ寝かせホッとする。
余震の続くなか、何がどうなっているのか確認しようとするが、停電のため、テレビ、ラジオからの情報もなく、やっと明けてきた窓の外を見渡すのみ。情報が聞けるようになるまで、自分たちの所が一番被害が大きいのだ思っていた。ニュースでは大きな被害が報道されるに違いない。・・・・とすると東京の母に心配をかけてしまうのでは？
朝早くてビックリさせるけれどと思いながら、「無事だから、ニュースは被害の大きなことばかり伝えると思うけれど、こちらは大丈夫だから」平生を装いながら電話をする。妹の所もと、続けてダイヤルするがつながらず、その後いくらかけても回線は塞がったままだった。電話をしておいたお陰で、親戚や友人達からの問い合わせに母が答えてくれた。 |
