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★それが、はまっていったのはどうしてですか?
 やっぱり、合奏練習ですね。山梨は音楽専科の教師はほとんどいないので、時々専門の外部講師にお願いして指導してもらうんです。その時は、3時間ぐらいの練習でとても上達するんです。楽しく楽しく子どもたちの心を上手につかみながら技術指導から易しい音楽論まで指導してもらって、私自身とても勉強になりました。指導のなかでメロディーラインの楽器は表情豊かに歌い、リズムを刻む楽器は曲の厚みを増していく。小学生の合奏でも音が重層的に響きあってきて嬉しかったですね。とてもドキドキする経験でした。
 11月3日に「山梨県バンドフェスティバル」という催しがあって、早川南小は毎年参加していたということです。6月頃今年はそのバンフェスの曲として「センチュリア序曲」が決まりました。
★決め方はどうやって?
 5〜6曲教師が候補曲を選んでおいて、その中から子どもたちが決めていました。教師は技術指導
や、曲作りでの指導はしますが、毎日の練習もその年のテーマ決めや曲決めも、子ども主体に進めていました。子どもたちは、時間になるとパート練習の教室に行って、上級生を中心に練習を始めます。やっぱり、このことが大切なことだと思います。音楽活動を通して子どもたちは何を学ぶのかということですよね。
★吹奏楽していて大変だったことは?
 いい音が出ないこと、ほんとにいい音が出ないんですよ。「センチュリア序曲」では、低音楽器が足りないからって、途中でバス・クラリネットを吹くことになってしまい、大変でした。
★嬉しかったことは?
 子どもたちと一緒に山梨文化ホールの舞台に出演できたこと。もう緊張しましたが嬉しかったです。昨年までの私の人生では考えられないことですもの。この年にして自分の可能性が広がったなんて喜んでいるんです。これからも、そう簡単には上達しないと思うけど、子どもたちと一緒に合奏して音が響きあう心地よさを共有したいと思っています。
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