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 ●キーワードは「こころの充実」「人間関係」「ボランティア」
 最後に、比較的得点が高く、内容が多岐にわたる「趣味」「ボランティア活動」「フリー回答」をキーワードを設定して分類してみた。
 まず、「泰山木アンケート」の回答を読みながらキーワードになる単語にマーカーをつけ、大まかな傾向をつかむ。次にその傾向にそって分類キーワードを決め(分類キーワードは、きわめて恣意的)、再度「泰山木アンケート」の回答のマーカーをつけた単語に、各分類キーワードに設定した番号をつけ、最後にそれをカウントした。
 ● 「趣味」
 分類キーワードは「旅」「土」「こころ」「からだ」。53項目カウントした。重複はない。
 ・「こころの充実」……22ポイント(42%)
 ・「からだを使って」……14ポイント(26%)
 ・「旅」……11ポイント(21%)
 ・「土にかかわる」……6ポイント(11%)
 ● 「ボランティア活動」
 分類キーワードは「人間関係」「教育・普及活動」「自然・環境」。重複するものもあり、全部で22項目カウントした。
 ・「人間関係」……9ポイント(41%)
 ・「教育・普及活動」……9ポイント(41%)
 ・「自然・環境」……4ポイント(18%)
 ● 「フリー回答」
 分類キーワードは「人間関係」「平和」「不安」「ボランティア」「地域」「趣味」「健康」「生涯現役」「旅」「自然」「今を生きる」の11項目。93項目カウントした。重複はなし。
 ・「ボランティア」……13ポイント(14%)
 ・「人間関係」……12ポイント(13%)
 ・「自然」……11ポイント(12%)
 ・「不安」……9ポイント(10%)
 ・「趣味」……9ポイント(10%)
 ・「地域」……8ポイント(9%)
 ・「生涯現役」……8ポイント(9%)
 ・「旅」……7ポイント(8%)
 ・「今を生きる」……7ポイント(8%)
 ・「健康」……5ポイント(5%)
 ・「平和」……4ポイント(4%)

 ●まとめ
 @アンケートを分析してみての印象は、「16期生のアフターファイブは比較的恵まれているのではないか」ということ。母数が64と少ないので、そう言いきってしまうことは危険かもしれないが、国民共通の不安を抱えながらも、しっかりとした「アフターファイブ」を志向しているのではないだろうか。
 A関心度・積極性とも大きくとらえると、男女の差は少なく、16期生の「人生アフターファイブ」は「こころの充実」「人間関係」を重視する姿が見てとれる。

 ●アンケート結果の感想 これまで一生懸命働いてきたので、加齢とともにどこまで健康であり続けられるか不安はあるが、とりあえずアフター5の生活はどうにかなりそうだから、これからはできるだけ精神的に満足できような、自分らしい人間らしい生活を積極的に送りたい。まだまだ仕事はやりたいし、趣味や暮らし方にだって夢はあるけれど、これからはもっといろいろな人たちとボランティア活動をしたり、自分の経験を世の中に役立てることができたら、それが一番だろう。親の介護もちゃんとやるぞ。
 これが、今現在のみんなの思いのようです。健気で優しく、少し知的で前向きな思考といえるかもしれません。いかにも元立高生? 健気さはもっと、やさしさももっと、そしてもっと前に向かう心の充実を得るために、みんながまた出会えるのか、いっしょにできることはあるのか、それをどう実現できるか? と思いました。 (岩野浩二郎)

           ■分析メンバー 村井千恵子・山岸忠雄・中島進・
                   岩野浩二郎・片山布自伎
           ■まとめ・文責 片山布自伎
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