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丹羽●僕らの場合は、日程は登り3泊下り1 泊の合計4泊5日でした。結構長丁場ですよ ね。日本の山との比較図を見ていただければ わかると思うのですが、とにかくデッカイ。
岸本○私たちはもう一泊多くて5泊6日でした。
最高峰目指して
毎分2mのスローペース
岸本○ケロッと、というわけではないのです が、アルコールだけでなく、山にもあまり酔 わない体質だということがよくわかりました 。(笑い)。サルと何とかは高いところが好 きというけれど、私はとにかく高い山に登っ てみたかったんです。日本の3000m以上 の山にはほとんど登ってしまったので。もち ろんアフリカ大陸最高峰・赤道直下・万年雪 というのも魅力でしたが、技術も要らず、体 力さえあれば誰でも登れるというのは大きな ポイントですね。同じようなことを考える中 高年が多いらしく、黄熱病予防接種に行った ら、係の人に「くれぐれも無理をしないよう に」と言われちゃって。
アフリカ・キリマンジャロ地図
丹羽●するとホロンボ・ハット2泊ですね。文字通り「一日の長!」ということになるなあ。
岸本○結果的にはそうなりますか。私も丹羽さんと同じ通称コカ・コーラルートといわれるツーリストルートを利用し、1800mのマラング・ゲートから出発して一泊目は2720mのマンダラ・ハットでした。ここ までは熱帯雨林で、とろろ昆布のようなサルオガセが木にいっぱい下がっていてうっそうとした感じでした。きれいなサルも見かけましたし。マンダラ・ハット
から少し登ると開放的な草原になり、雪を抱いたキリマンジャ ロの雄姿が見えてくる。目標の山を眺めなが ら歩くというのは気持ちがいいですね。 丹羽●こんな大きな山は経験ないですからね 。北アルプスの五色ヶ原から薬師岳への登り も結構長いですけどね。
岸本○2泊目の小屋、ホロンボ・ハット (3720m)は登る人だけでなく、下山す る人も泊まるので、けっこう込んでましたね 。ここでの話題は最高峰ウフルピークまで行 けたかどうかでした。登頂率は2割程度と聞 いていたのですが、実際はもっと高いようで す。ともかく、朝は零度以下でとても寒かっ た。
丹羽●そのホロンボ・ハットあたりは快適で したね。植物も初めて見るものばかりだし。 夏と冬とで種類が異なるかもしれませんが。 岸本○ホロンボ・ハットの近くは、ドライフ ラワーのようなものが辛うじて生えているけ れど、少し行くと本当の砂礫帯になってしま いますね。ほこりにまみれて無味乾燥な道を 黙々と歩く。登山という感じはしないですね 。
丹羽●そうそう、この砂礫帯のあたりは5151mのマウエンジ峰と5896mのキボ峰と結ぶ地域でザ・サドル(鞍部)とい
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