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浅井さんの抽斗(ひきだし)の多さ、絵に対する思い入れの強さを深く感じることができました。 絵画に興味がない人でも、「ああ、そうか」と、聞いたことがある有名画家の作 品も多くそろっています。
 その浅井さんですが、「暮らしの中に安らぎと潤いを与えられる美術館。来て、ほっとして、リフレッシュ。何度でも来て欲しい」と、オープニングの挨拶をされていました。私はこの美術館もきっと富岡美術館のようにあたたかいものとなるのだろうと、立高16期の仲間として、そして八王子の住民としても、大きな期待がふくらみました。
 八王子には、村内家具店で知られた立高先輩で八王子紫芳会会長さんでもある村内さんの美術館もあり、芸大美術館の歌田真介館長も八王子在住です。皆さんは、この新しい夢美術館にさぞかし期待をかけていると思います。間違いなく今後、市民に大きな「夢」を与えてくれることでしょう。
 またそれだけでなく、私たちもそろそろ還暦をむかえ、それを期に新しい生活を歩む人も出てくるでしょう。その際には、この夢美術館にふらっと立ち寄ってみてはいかがでしょうか? きっと、なにか新しいものを見つけられると思います。
浅井京子
(八王子夢美術館館長)
 ちょっと1杯コーヒーを飲んで気分を切り替えるように、美術館でいっとき作品と話をしてくる。展覧会は全部きちっと見なくてもいい。1、2点その時の自分にひっかかってくるものがあればいい。夢美術館はそうやって使ってもらえるといいなと思っています。時には並設の喫茶室でコーヒーを飲むだけでも、ショップで買い物するだけでも。
 それでも美術館の核は展覧会。どれだけよい展覧会ができるかが勝負と思っています。ところがこれがくせ者、何をよいとするかは十人十色。公立美術館のむつかしさを感じています。半年たって広報兼学芸のサポーター役にようやく慣れてきました。でも直接、展覧会を作ってゆく仕事ではないことにまだ少しとまどっています。ただ八王子は仲間のたくさんいるところ、時に何十年振りの再会があったりを励みに夢を育むつもりです。

夢美術館の入り口

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