pre index next


 まず、「子孫」ということについて、いま話題の環境ホルモンの話はテレビや新聞でみなさんお聞きと思いますが、なんと恐ろしいことに、2017年に人類は子孫を残せなくなるかも知れないというシミュレーションがあります。男性の精子が減ってしまって生殖能力を発揮できないということです。
 男性の精子というのは1ミリリットルあたり1億個以上あるのが正常とされているのですが、現代の20代の男性はその半分に減っていると言われています。私たちの年代、50台は一億個前後あると言われ、年齢が若くなるに従って減ってしまっている。帝京大学の押尾先生が31人の学生を使って調べたところ、20歳から26歳までの男子学生のうち、WHO(世界保健機構)の正常な精子の基準に合致するのは一人だけでした。運動能力が落ちていたり、精子そのものに奇形が発生したり、精子の数が非常に少
なかったりということです。
 一般に、精液1CCあたり精子数が2000万個を切ると生殖能力がなくなると言われていますが、1940年代に生まれた人と1990年代に生まれた人の精子の平均値を線で結びますと、2017年には2000万個を切るとなるんです。今の若者は、精子の減少だけでなく、いろいろな意味で問題が多いと思います。携帯電話もその一つです。携帯電話というのは、電磁波を脳の近くで発信します。スウェーデンなどでのいくつかの疫学的なデータによると、白内障にかかる可能性が非常に高くなる。それから脳腫瘍、癌になる可能性も高まるということが分かっています。今や中学生や小学生までもが携帯電話を持っているという話を聞くと、千年どころか、二、三十年先が非常に心配になります。
pre index next