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そしてまた「チン・チャキ」といいまして、二つ鳴ります。鳴ったら坐禅の準備をしてください。そして今度は鉦がチーン、チーン、チーン、チーンと四つ鳴ります。それが、「止静(シジョウ)」といいまして今の姿勢をずうっと保ちましょう、という合図になります。
 最後に、少し経ったら鉦がチーンと鳴ってこの柝(タク)がチャキチャキといきます。そしたら一回一休みということですから、足をはずして、肩もこるでしょうから少し楽な姿勢で、少しして、またチン・チャキの合図でいきます。こんなふうに、始まったらもう声をかけません。全部鳴り物でいきますからよろしくお願いします。要領は大体わかりましたか?そうそう、1回の坐禅の長さは、この線香が燃え尽きるまでの時間になりますね。線香の長さによって、坐禅の時間の長さもいろいろ違うことになります。
 まあ、無になるというのは無理でしょうから、去年の反省とですね、年頭にあたって今年の抱負なん

かも考えながら座っていただけばいいと思います。では始めさせてもらいましょう。


 ――かくて、坐禅会は荘厳さと安逸……参加20名の「無」とは言えず、悟りとは全く「無縁」にさまざまに蠢く雑念と欲望が交錯するなかで、しかし実に静かな癒しの気配に抱かれながら始まったのである。
 まず『坐禅和讃』を全員で唱え、
そして開板の音の後に、ひたすら、「坐禅」。
・・・・・・・・・(およそ1時間)・・・・・・・・・
板木が鳴って、坐禅終了。
全員で『摩訶般若波羅蜜多心経』(般若心経)』の唱和。そして、文殊菩薩を回向。
いや、この時間が長かったか短かったか、参加者の印象はまちまちであろうが、とにもかくにも全員、さっぱりとまるで生まれ変わったような気持ちもて、「退堂」――

般若心経を心を合わせて唱和 本堂にておごそかに
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